橙椛-TOUKA-秋を閉じ込めた一杯
カイ·2026年10月6日

クラフト酒や季節限定の企画で知られるクランドが、またひとつ秋らしい一本を届けてくれた。前回は「金木犀GIN -MATOU-」を紹介したが、今回は秋の色と深みをそのまま瓶に閉じ込めたような新作だ。抽選販売の受付はすでに始まっており、気になる人は早めに確認しておきたい。
新作の名前は「橙椛 -TOUKA-」。造りは純米大吟醸だが、酒税法上はリキュールに分類される。瓶の中にはオレンジ色の箔がゆらめき、落ち葉が静かに舞い降りるような情景を思わせる。クランドはこれまでにも、正月向けの金箔酒「金賀 -KINGA-」や、春の桜を映したピンク箔の「白銀桜」など、季節をテーマにした酒を展開してきた。橙椛はその秋の表現として誕生した。

開発のきっかけは、社内での何気ない会話だったという。春に出会いと別れがあるように、秋にも独特の情緒がある。ならば、秋の色を酒に映せないか。そんな発想から、オレンジ色の箔が漂う純米大吟醸というアイデアが形になった。
見た目の方向性が決まると、次は味わいだ。金賀は新酒のフレッシュさを生かし、白銀桜は雪解けのような透明感を持たせた。では秋はどうあるべきか。答えは「深み」だった。時間を重ねることで生まれる落ち着きや厚みを求めたのだ。橙椛には約半年熟成させた純米大吟醸が選ばれた。今回は火入れを一度だけ行う生詰めで仕上げられている。
醸造を担当したのは、山形県高畠町の後藤酒造店。創業は天明8年(1788年)で、200年以上続く歴史ある蔵だ。地元の米と水にこだわる蔵で、今回使用した米は山形の希少品種「亀の尾」。明治時代に阿部亀治(かめじ)が発見した品種で、コシヒカリやひとめぼれ、つや姫などの祖先にあたる。栽培が難しく病気にも弱いため、現在この米を使う蔵は多くないが、後藤酒造店は約二十年にわたり亀の尾を使い続けている。
亀の尾は熟成によって旨みがぐっと伸びる米だ。搾りたてでも十分楽しめるが、時間を置くことで味わいがより豊かになる。橙椛の「秋らしい深み」を表現するにはぴったりの素材だった。酵母は香りの出方が異なる二種類をブレンドし、華やかさと発酵力のバランスを取っている。仕込み水は、最上川上流域の山々に降った雪が地下でろ過された井戸水。軟水と硬水の中間のようなミネラルバランスで、旨みがきれいに出るのが特徴です。
味わいはほんのり甘みを感じるふくよかなタイプで、ワインのような厚みもある。蔵元は松茸や秋刀魚、白和え、根菜の煮物など、秋の味覚との相性を挙げている。
製造で最も苦労したのは、オレンジ色の箔だった。金箔とは性質が異なり、温度が上がると箔同士がくっつきやすい。瓶詰めの際は酒をしっかり冷やし、温度管理を細かく調整しながら作業を進める必要があったという。クランドと蔵元が何度も試行錯誤を重ね、箔が美しく漂う仕上がりを実現した。
橙椛は、秋の夜長や月見、家族や友人とのささやかな集まりに寄り添うための一本だ。瓶の中でゆらめく箔は、静かに舞う落ち葉のようで、熟成した純米大吟醸の味わいは季節の深まりをそっと伝えてくれる。
アルコール度数は15度、内容量は720ml。米は山形県産亀の尾で、精米歩合は50%。価格は税込6990円。購入後は箔が固まる可能性があるため、冷蔵保管が推奨されている。抽選受付は9月21日から10月13日までで、当選者には10月13日以降、順次購入案内が送られる。発送は11月上旬から順次行われる予定だ。
クランドは、季節の情緒を丁寧に形にした一本を今年も届けてくれた。秋の色と深みをそっと瓶に閉じ込めた橙椛。季節を味わう酒が好きな人には、ぜひ手に取ってほしい。
この記事はAIの助けを借りて作成され、人間によって編集されました




